【ライブレポート】「ベリテンライブ2023」2023.09.10
2023年9月10日(日)、「ベリテンライブ2023」 に行ってきました!
見たアーティストのライブレポートを簡単に残しておきます。
「ベリテンライブ2023」2023.09.10
キタニタツヤ
ライブ初見。時間が押していたこともあってか、リハーサルから流れるようにゆるりと始まったキタニタツヤのステージ。サポートバンドが繰り出す骨太でグルーヴィーなサウンドと、キタニの伸びやかなヴォーカルが会場を包んでいた。
栃木でのライブは初めてだという。「ここではやれそうな気がする!」と嬉しそうに叫びながら、終盤ではTVアニメ『呪術廻戦』のオープニングテーマで話題の「青のすみか」を披露。爽やかな音色が、陽射しの強い午後によく似合っていた。
go!go!vanillas
メンバー4人と井上惇志(Pf)が奏でるアンサンブルは、力強くもどこか無邪気さを感じられる。格好つけすぎず、知らない内に心にするりと入り込んで、私たちを魅了する。だから「エマ」のサビでは跳び跳ねずにいられないし、「カウンターアクション」のイントロでは拳を突き上げずにはいられない。
「one shot kill」では牧達弥(Vo/Gt)がフロアに降りてハイタッチを交わし、柵にかけられたタオルを取って自らの汗を拭く一幕も。ハチャメチャだけどそれが許されてしまうし、むしろそれがいい。気づいたときには、私たちはロックンロールの魔法にかけられているのだ。
秋山黄色
栃木県出身、ベリテン常連の秋山黄色。ただし、毎回出演できることを当たり前だとは思っていないという。だからこそ、彼のパフォーマンスは常に全力。1曲1曲に込める熱量の高さが窺えたライブだった。
ハイライトは、長尺の語りの後に歌われた「とうこうのはて」。中盤ではステージからフロアに降り、観客とハイタッチを交わす場面も見られた。「ライブは病院じゃない。でもライブじゃないとできないこともある」──音楽が人を支える力になることを、秋山黄色は信じている。彼の言葉に、音楽に、救われる人もきっと多いだろう。
女王蜂
オレンジの衣装で統一した姿で、ステージに現われた女王蜂。ベリテンは初出演だが、そんなことは感じさせない堂々としたパフォーマンス。初っ端から「火炎」「BL」「ハイになんてなりたくない」と続けざまに披露し、夕闇が迫る会場を一気に女王蜂の色に染め上げた。
終盤は軽快な「Introduction」で会場を揺らし、「バイオレンス」で熱気を高めていく。その流れで披露されたTVアニメ『推しの子』エンディング主題歌の「メフィスト」は圧巻。女王蜂らしい、どこまでも美しい耽美な世界が広がっていた。
Creepy Nuts
「この歌が相応しい時間だ!」──すっかり日が落ちた会場、「よふかしのうた」でライブをスタートさせたCreepy Nuts。「堕天」では〈yeah yeah yeah yeah〉の大合唱が起き、R-指定のクレイジーなラップが炸裂する新曲は、リリース前にもかかわらず思い思いの形で盛り上がる観客の姿が見られた。
MCでは初出演時を振り返り、上手くステージをし切れず、時間が押して1曲できなかったと苦い思い出を語った。今回は大トリでアンコールつき。「腐った1つのミカンが世界を変えると俺は信じています」──そう言って、アンコールで披露されたのは「Bad Orangez」だった。“信じている”というか、もはや確信しているんじゃないか?そう2人に尋ねてみたいと、ロックフェスを大いに沸かす彼らを見て思った。